急性期病棟、認知症治療病棟、精神一般病棟の3つの機能を有する約350床の病院外来機能としては、重度認知症患者デイ・ケアも展開する課題の背景コロナ禍で減収傾向が続いており、短期的な増収施策を実行したいレセプト調査後は、病院経営全般のサポートをしてほしいレセプトの現地調査を実施2ヵ月間のレセプト調査では、以下のステップで進めました。レセプトの現地調査による請求漏れの確認部門別ヒアリングによる運用フローの確認現地調査および部門ヒアリングにもとづく調査結果のご報告レセプトの現地調査による請求漏れの確認1ヶ月分の入院および外来のレセプトを確認し、実際に行われた診療行為が診療報酬請求に結びついているのか、指導料など介入余地がないか、適切な施設基準の届出状況になっているのかを確認しました。現場ヒアリングを行う前に、定量的に診療報酬の算定強化項目を洗い出しました。部門ヒアリングによる運用フローの確認レセプトの現地調査で確認された診療報酬の強化項目ごとに、対象部門に対して、現場ヒアリングを行いました。現場ヒアリングでは、診療報酬ごとにオーダーから医事課の請求までのプロセスを整理し、請求漏れになる要因の特定、部門間での連携不足により算定漏れが発生している項目についても洗い出しを行いました。現地調査で確認された診療報酬が実際に取り組み可能か否かを判断し、取り組み可能な項目については運用フローの見直しについても提案を行いました。現地調査および部門ヒアリングにもとづく調査結果のご報告現地調査および部門ヒアリング結果を取りまとめ、増収効果を提示しました。増収効果については、実現可能性別に診療報酬をS、A、B、C項目にランク付けし、S=現在算定しており更に増加が見込まれる項目A=施設基準の届出が不要ですぐに取り組める項目B=新規で算定するために施設基準の届出が必要な項目C=Bに加え施設基準の中で人員配置が必要な項目ごとに増収効果を提示しました。増収効果を算出した結果、年間4,700万円の増収を見込む結果となりました。診療報酬の算定件数が少なく、1人1人の業務負担が大きかったレセプト調査の現場ヒアリングを通じて、人員数の不足により、1人1人の業務負担が大きく、思うように患者様への介入(指導等)ができていない状態でした。また、月次の目標設定もなく、その振り返りもできていない状態でした。業務フローを最適化し、業務量の負担を減らす当社が作成したフォーマットで、部門別、個人別の業務実態の把握を行いました。病棟別や時間帯別で業務量に偏りがないか、業務過多になっている要因を特定しディスカッションを実施しました。業務のムダ、ムラを見つけ出し、不要な業務をやめて効率的な業務プロセスに洗練しました。診療報酬改定協力プロジェクトを立ち上げ実績管理を行う主任や課長クラスのメンバーで診療報酬強化プロジェクトを立ち上げました。モニタリング会議では、各部門の進捗報告と改善方法等、次の取り組みについて協議をしました。重点的に取り組む診療報酬項目をピックアップし、ルールの策定、目標値を設定実績管理表を作成し、算定件数や算定率など算定実績を毎月確認モニタリングを通じて、他部門への協力や情報共有などを行うことで、包括的に算定率の向上を目指しました。